アミノレブリン酸を使った低価格のがんリスク発見方法とは?

健康診断でがんが発見されるとは限りません。健康診断は病気の危険因子の有無を見るため、特定の疾患の発見ではなく生活習慣病の予防を目的として検査されます。
検査項目として、身体測定、貧血検査、血糖検査、肝機能検査、胸部X線検査、心電図検査、血圧測定、血中脂質検査、尿検査などがあります。
しかしがん検診はがんがあるかを早期に発見するためのものですので、早期治療を目的に検査されます。
検査項目も健康診断より内容が深くなり、便潜血検査、胃バリウム検査、血液検査、PET検査、マンモグラフィー検査、CT検査、喀痰細胞診、内視鏡検査など部位によって様々です。

がんのリスクは知りたいけれど費用が高くなる?
しかしがん検診は色々な検査を合わせて行うほど費用が高くなってしまいます。しかも、がんは発生してから発がんするまで約5~20年ほどの期間があります。
発がんした後は急成長する疾患ですので、1度検査しただけで安心していてはあっという間に治療困難な大きさまで成長する可能性も否定できません。
そのため定期的に検査を行うことが重要になることで、費用はさらにかさむことになるでしょう。
そのためアミノレブリン酸(ALA)を活用した検査を行うことで、低価格でがんリスクを確認することができます。

アミノレブリン酸を活用したがんリスクの評価方法とは?
医学界で注目されているアミノレブリン酸を活用したがんリスク評価は、医療機関に行かなくても良いですし、腫瘍マーカーの確認など血液検査を行う必要もありません。
体に苦痛を与えることなくがんに対するリスクの高さを知ることができる検査だと言えるでしょう。

アミノレブリン酸代謝異常の指標であるポルフィリン
細胞が生きていくためにはエネルギーを必要としますが、健康な細胞の場合にはミトコンドリアがエネルギーを作ります。
しかしこのミトコンドリア機能が低下した細胞の場合、正常にエネルギー代謝が行えなくなるためエネルギーを作る時にアミノレブリン酸が上手く使われなくなってしまいます。
特にがん細胞はミトコンドリアの働きが低下するため、本来であればヘムというエネルギー産生タンパクとなって有効利用されるはずのアミノレブリン酸が使われず、ポルフィリンという代謝産物を増やします。
この代謝産物は増えてくると尿中に排泄されるようになるため、尿中のポルフィリンの存在を確認することでがん細胞の有無などリスクの判定が可能と言えるでしょう。

アミノレブリン酸は外科手術でも使われている
また、アミノレブリン酸を手術前に飲んだ場合、がん細胞にポルフィリンが蓄積されて光ります。このアミノレブリン酸の特性は脳腫瘍の術中診断など外科手術で臨床応用されており、ポルフィリンを測定することでがんのリスクの評価が可能となっています。
低価格でがんのリスクを評価できるアミノレブリン酸の検査は、今後さらに注目されるでしょう。

関連記事

ページ上部へ戻る