会社の役員や従業員に対して退職金を法人保険で準備する企業は少なくありません。退職金を法人保険で準備するメリットはいくつかあります。また退職金を準備する方法として保険を使った場合と、現金で用意した場合の違いも比較してみましょう。

【退職金の準備に法人保険を活用するメリット】

法人保険を活用して退職金を準備するメリットについてみてみましょう。退職金を準備する方法としては法人保険以外にも確定拠出年金や定期預金、投資などの方法がありますが節税の効果や経営資金への補填を考えると法人保険を活用することをおすすめします。

具体的には法人保険を活用したメリットとしては、支払った保険料が損金として経費に算入できること、加入者が死亡した場合死亡保険金が支払われること、保険期間が満了した場合には満期保険金を受け取れるなどのメリットがあります。
会社は保険料を経費として損金扱いしながら従業員や役員の死亡保障、退職金に備えることができるため一石二鳥と言えます。

【退職金を現金または保険で準備した場合を比較してみよう】

では、実際に退職金を現金で準備した場合と法人保険で準備した場合どれくらいの差があるのか比較してみましょう。
（現金で準備した場合）
もし500万円を毎年退職金として積立しようと考えた場合、法人税を引いた金額の約310万円を積立ていくことになります。20年間で積み立てられる金額は概算で6,200万円ですがこれを準備するために必要な税金は約3,800万円程度必要になり莫大な税金が発生することが分かります。

（法人保険で準備した場合）
保険を活用して退職金を準備する場合保険料の半分は損金として算入できるため、法人税の負担額は現金で積み立てる場合の半分で済みます。
同様に20年間で積み立てをした税引き後の金額は8,100万円となり現金の場合と比較すると1,900万円もの差が出ることになります。

【退職金としておすすめする法人保険】

では、どのような法人保険を活用して退職金を準備するとよいのでしょうか？退職金を準備する方法としておすすめの法人保険として下記のようなものがあります。
・養老保険
・長期平準定期保険
・がん保険
どの保険を選ぶかは会社によって求める保障や退職金の額などがありますので自社に合ったものを選択しましょう。

【まとめ】

法人保険を活用した退職金の準備は多くのメリットがある事が分かりました。実際にどのような法人保険を選択するかは、保障内容、返戻率、保険料などさまざまな商品から比較して自社に合ったものを慎重に選ぶようにしましょう。