アミノレブリン酸は限られた試薬にしか使用できなかった?

アミノレブリン酸(ALA)は、細胞内のミトコンドリアの中に存在して鉄と結びつきヘムに変わり、血液のヘモグロビンなどの原料として使われます。
アミノレブリン酸を体内に取り入れれば、ミトコンドリアが活性化されることで代謝を活発化でき体温も上昇すると言われており、結果として免疫力の向上や内臓脂肪が蓄積させることを抑制すること、育毛といった期待ができると考えられています。

これまでアミノレブリン酸は用途が限定されていた
アミノレブリン酸は化学合成法で製造されていたのですが、原料から作り出すまでかなりの手間や作業が必要でした。反応の効率も悪い上に製造コストも高く、研究用試薬といった限られた用途にのみで利用がされていました。
しかしアミノレブリン酸は長年研究され続け、その成果によってブドウ糖を原料に光合成細菌という微生物を使った発酵法で、従来よりも安価で大量に製造することができるようになりました。
供給体制が整備されたことによって、機能性に対しても研究も多くなり、様々な分野で有用性が期待されている状況です。

アミノレブリン酸を体内に取り入れるとがんの発見が可能?
アミノレブリン酸が体内に取り込まれた場合、正常な細胞ならポルフィリンという物質を経由し次にヘムという物質へと代謝されます。
しかしがん細胞の場合、ポルフィリンまでの変化で留まりがん細胞に蓄積されます。その蓄積されたポルフィリンは特殊な光をあてると赤く光る性質を持っているため、光線力学療法(PDT)などに応用されています。
低濃度で用いれば、植物の生育を促進することにより、品質の向上が図られるとも言われています。

美肌を保つなど美容にも働きかける?
近年の研究ではアミノレブリン酸と鉄などのミネラルをバランス良く摂ることでの有用性が確認されています。
さらにアミノレブリン酸を線維芽細胞に加えて3日間培養するといった実験では、コラーゲン量が1.4倍、ヒアルロン酸は1.2倍まで増えることも確認されているようです。
さらに電気の力で美容成分を肌の奥に浸透させる美容法であるエレクトロポレーションを使い、アミノレブリン酸を含む溶液を週2回合計4回に渡り肌に導入した結果、肌のキメが肉眼で確認できるほど改善されていることが分かったそうです。

ダイエットや基礎代謝向上にも有用?
アミノレブリン酸を摂取することで、脂肪の燃焼が効率良く行われるようになることや、体温上昇率の向上、安静時のエネルギー消費量が増加傾向になるといったことも確認されているようです。

アミノレブリン酸の有用性に今後期待が高まるところ
そして日本人にとって国民病とも言われるがんという病気の早期発見にも期待が寄せられるなど、これまでは限られた試薬としてしか使われることのできなかったアミノレブリン酸の有用性に期待が高まっています。

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