終身雇用制度の廃止や、退職金制度が廃止された企業も少なくありません。ひと昔前とは違い、私達は退職金だけを充てにして老後を迎えることはできなくなりました。特に中小企業の場合は、退職金がない、もしくは退職金が少ないという方が多くいます。これらのリスクに対して、私達が将来に向けてできる対策をみてみましょう。

【自社の退職金制度を調べる】
ほとんどの人は、自社の退職金制度をきちんと調べることなく「なんとなく1,000万円くらいはもらえるだろう」と考えている人が多いのです。これは非常に危険な考えです。
退職金は、自分達の老後の生活費として充てにしている物ですので金額によっては、早めに対策を取る必要があるからです。もしも1,000万円あると思っていた退職金が、半分しかない場合は残りをどうにかして補填する必要があります。
まずは、自社の規定を見て、退職金制度の確認する事が大切です。規定に退職金制度自体がない、不景気に伴い退職金がない、会社からの評価で退職金が減る、会社が倒産するなどの場合は退職金がゼロになる危険があるため気を付けなくてはなりません。

【退職金制度がない場合の対策】
もし、自社の規定を確認して残念ながら退職金がない、または少ない場合はこの現状を踏まえたうえで老後を考える必要があります。
このような場合は、具体的に下記のような方法があります。
・現在の収入を増やすため、副業をする
・高齢になっても無理なく稼げる手段とスキルを持っておく
・個人年金保険や養老保険などを活用して貯蓄をする
・確定年金などを利用し公的年金を増やす
・投資をする
老後の生活に最低限必要になる金額は決まっていますので、上記のような方法を活用し支出を抑えるよりも収入を増やす事が有効でしょう。

【老後の支出を減らす】
退職金制度のない人や、自営業者などは老後に苦しい生活に陥らないためにも老後の支出を減らす事も検討すべきです。
例えば、住宅ローンがある場合は定年までに支払う、教育ローンや、車のローンなどの支払いも退職後に残債がないようにしておきましょう。老後はどの世帯でも、収入減となるため、消費支出、保険料、税金などの支払いだけでおさえるようにすることが基本です。

【まとめ】
何の根拠もないのに、退職金が1,000万円程度あると思っている人は多くいます。老後安定した生活を送るためにもまずは、自分の働いている会社の規定で退職金について確認しておくことが大切です。