女性は老後の生活設計を考えておく必要がある?その理由とは?

リタイア後に始まる老後生活は、現役時代とどのように変わっていくのでしょう。年金だけで老後の生活を支えることは難しい時代になりました。
これからは老後の生活にどのくらいお金が必要で、準備しておく資金はいくらくらいなのか、前もって考えておくことが必要ですが特に女性は老後について考えておくことが必要です。

長寿国日本で女性は特に長生き
日本人は長生きの国で、長寿であることはとてもめでたいことですが、それが逆にリスクとも捉えることができます。
厚生労働省が発表した平成27年簡易生命表によると、男性の平均寿命は80.79歳であるのに対し、女性の平均寿命は87.05歳です。
日本の家族構成は大家族から核家族へと変わりましたので、子供が独立した後は高齢者夫婦だけで生活することが多数を占めることになるでしょう。
通常であれば老後の生活設計は夫婦2人で長生きすることを前提に考えていくでしょうが、男性は女性より先に亡くなることが多いと考えた場合には夫に先立たれた後の女性の時間についても考えておく必要があります。

先立たれた妻以外にも一人暮らしの高齢者は増加する
しかも現在は晩婚化され、女性も社会に進出する機会が増えたことによって子供を授かることを望まない選択をする夫婦も増えつつあります。
結婚自体を望まない人も増えていますので、老後に一人暮らしする人はこれまでよりもさらに増えていくとも考えられます。

子供に迷惑を掛けたくないならお金が必要
親の面倒は子供が見るという時代でもなくなりました。親の介護のために子供が会社を退職しなくてはいけなくなれば、生活に窮する状態に陥る可能性もあります。
親子で共倒れしてしまうことを回避するためには、高齢者に対する介護サービスを利用するなども必要です。
介護サービスを利用するためには当然費用もかかります。そのための費用は自分で準備しておく必要があるでしょう。

老後の資産形成は女性のためにある
夫に先立たれた妻が受け取ることができる年金額についても確認しておく必要があります。
例えば会社員だった夫が亡くなった場合、夫が受給していた老齢厚生年金の一部を「遺族厚生年金」として妻が受け取ることができるようになります。
この場合、妻の受け取り方法には次の3つの種類があり、妻が厚生年金に加入していた期間があれば最も金額が高いものが支給されることになります。

①妻の老齢基礎年金+妻の老齢厚生年金=自分の老齢厚生年金のみ受取る
②妻の老齢基礎年金+夫の老齢厚生年金の3/4を受取る
③妻の老齢基礎年金に(妻の老齢厚生年金×1/2+夫の老齢厚生年金×1/2)を上乗せして受取る
支給額は②が最も多くなるケースが多く、共働きで妻の保険料が高かった場合や、長期間働いていた場合には①や③という場合もあるようです。
厚生年金に加入していなかった専業主婦の場合には、自分の老齢基礎年金プラス「遺族厚生年金」としての夫の老齢厚生年金3/4を受取ることになるでしょう。

老後の生活設計は夫婦どちらもが亡くなるまでを考える
老後の生活設計が必要なのは夫婦だけでなく、夫に先立たれた後の妻の生活まで考えておく必要があります。
年金だけでは将来的に生活が成り立たないと考えられますので、不足する分については自身で貯蓄や資産運用などを行い資産を確保しておく必要があるでしょう。

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